読書の秋

最近、めっきり読書に嵌っています。
ここ2週間ほどで読んだ本のご紹介でもしてみようかと・・・
基本的にミステリー系が多いんですが・・・・あと好みの作家さんを中心に選んでいる形になってますね・・・(笑)
良かったら皆さんのお薦めなどありましたら教えてください～♪

■震度０　横山秀夫著　朝日新聞社
横山秀夫の警察小説である長編大作。
N県警の管理部長が謎の失踪。表沙汰にしないためにも内々で捜査を始める幹部達。そこで巻き起こる内部のドロドロとした確執や人間関係。管理部長の身を案じることより彼がいなくなったことで自分らの破滅を心配する面々。それぞれの思惑を胸に駆け引きと足の引っ張り合いが・・・と同時に関西では大地震が・・・・。
とにかく事件うんぬんよりも、キャリア組とノンキャリア組との攻防戦というか、なんというか・・・人間の嫌な部分を見せてくれる小説ですね。
横山秀夫の初期の作品を彷彿とさせる小説でした。 


■ルパンの消息　横山秀夫著　光文社 
それは警察庁にもたらされた1本のたれ込み情報だった。
15年前、自殺として処理されていた女性教師の死。しかしそれは殺人事件だったというものだった。犯人は「ルパン作戦」を実行した高校生3人だと・・・
時効まであと1日。直ぐに実行犯である男が連行された。そこから15年前の「ルパン作戦」にまつわる話を聞くこととなるのだが・・・・
時効までの1日と15年前の回想とが交互におりなすミステリー小説。
その中には3億円強盗事件にもちらっと関わっていて・・・
二転三転としていくストーリー展開はとても面白かったです。その中での刑事達の駆け引きやらも面白い。さすが横山秀夫小説といった感じです。


■弧宿の人(上下)　宮部みゆき著　新人物往来社 
舞台は江戸時代。讃岐国丸海藩に幕府の罪人である加賀守殿が流されてくることに・・・・。加賀殿の所業をなぞるように不可解な毒死や流行病が続出する。
穏やかだった丸海の町は一変して狂乱へと変わっていくのだった・・・
この小説に出てくるほうという少女が一種の鍵を握っている感じですね。ほうは江戸の萬屋から疎まれ金比羅様を拝むという口実で連れてこられたけれど丸海の町に捨てられるんですね。そこで井上の匙家に引き取られるのですが、ある日、琴江という井上家の娘が毒殺されるという事件が・・・ほうの穏やかだった日々は一転。周りの人を巻き込みながら、隠された真実が浮き彫りにされていくのでした。罪人である加賀殿は本当に鬼・悪霊なのだろうか・・・
迷信や人の心理の弱さをつく小説です。読んでいてともて引き込まれていきました。最後の方は目頭が熱くなるほど・・・それにしても次々と小説に出てくる主要人物が死んでいくのは辛かった・・・


■容疑者Xの献身　東野圭吾著　文芸春秋 
今回もあの物理バカ・・・改め物理学の天才であり帝都大学で教授をしている湯川と根っからの文系で、刑事の草薙が繰り広げるでこぼこコンビシリーズ。
数学の教師で湯川の同期である石神は、冴えない数学好きの30半ばの男。彼が密かに思いを寄せるのは隣人でもあり弁当屋で働く花岡靖子という女性だった。
ある日、前夫にしつこく復縁を持ちかけられた靖子は娘と共謀し殺害してしまう。それを知った石神は二人に協力すると話を持ちかけるのだった。
わたくし、東野圭吾小説大好きなんですけども、正直言って、号泣しました。まさか犯罪推理小説もので泣くとは思ってもみませんでした。
とにかく最後、石神の自分を犠牲にしてまでとった行動は純粋なほどの深い愛情から来ているのだと知ったときの衝撃は無かったです。
是非とも読んでいただきたい1冊です。


■天使の耳　東野圭吾著　講談社
交通事故がテーマの短編小説です。
交差点での衝突事故。信号を無視したのはどちらの車なのか・・・ドライバーの一人は死んでしまった。一緒に同乗していたのはドライバーの妹で盲目の少女。しかし、彼女は脅威の方法で兄の正当性を証明するのだった。
とにかく後味の悪い終わり方の小説もありました。が、とにかく面白い。人間の汚い部分、法の弱さもかいま見られます。


■紫蘭の花嫁　乃南アサ著　文芸春秋
 ただいま読書中。ということであらすじのみ
「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ。傑作長篇ミステリー(yahoobooksより)。